崩壊(4)
部屋に戻り、ゴロンとベッドに転がる。 「胃の中、豆腐だらけなのよーん…」 空腹も満たされ、少しウトウトしかかっていら 「〜♪」 ケータイが鳴った。 「修二…?」 修二から…しかも、電話だった。 意を決して電話を取る。 「はい?もしもし?」 恐る恐る口を開いた。 『あ、草野?』 出るとは思っていなかったのか、修二の声が軽くうわずった。 即座に適当な返事を思い付かなかった俺は 「ん」 とだけ返した。 『今日はごめん』 「は?」 突然謝罪なんかされたのだ。 俺の対応は的確だと思う。 第一、 「修二くんが謝るなんて有り得ないのよーん」 『…』 マズったとは思ったが、本当のことだから仕方ない。 『そ、そうだよな…』 明らかに動揺している修二を電話の向こうにして、胸が締め付けられた。 『ま、まぁ、それだけだから。じゃっ』 勢いよく捲し立てられ、電話が切られた。 「…」 呆然とケータイを見つめる。 「意味分かんねーし…」 そう言ってケータイをベッドに放り投げた。 俺が心底修二を嫌いになれないのは、修二のたまに見せるこういう一面の所為だ。 「ムカつく…」 この言葉はきっと俺自身に向けられたんだと思う。 「ん…っ…はぁ…っぁ」 修二の声を聞いてまともでいられるはずがない。 俺は、見慣れた、感じ慣れた修二の躰、修二の指、修二の声…修二の総てを全身で思いだし、記憶を辿った。 ゾクゾクと背筋が震える。 「ふっ…ぅ…ぁ…」 『今の草野、ちょーエロい』 現実と空想と過去と現在が交ざり合う。 「あ…やぁっ…」 『ヤなの?』 「ヤ…じゃない…」 『ん。イイ子』 修二の指は本当に細くて、長くて、綺麗で…。 「しゅ…じく…っあ」 『草野、もうイったの?』 修二の綺麗な指が俺の欲望に汚されていく。 ヤバい…止まらない…。 「しゅ…じくっん…」 名前を呼べば呼ぶほど、快感は強くなる。 「は…っん…しゅう…っく…しゅっじ…くっん…あぁっ…」 収まることを知らない俺の欲望が修二を汚していく。 「んぁあぁっ」 もう何度目かも分からない絶頂。 頭の中まで真っ白に染まる。 「あー、俺最低…」 欲望を処理しながら自己嫌悪に陥る。 いつもこれが最後だと思いながらズルズルと続けてきた。 もう、止めることは不可能だろう…。 「…完全に中毒じゃん」 俺はいつの間にか眠りに就いた。